
イベントが続いても生活リズムって保てる?双極症×生活リズムをテーマに編集部ゆるトーク!
「編集部ゆるトーク」は、双極性障害に関わる様々なテーマについて、編集部で自由に語り合う企画です。
前回「睡眠の工夫」の続きとして、「生活リズム」について語り合った内容をお届けします。

プロフィール 松浦
双極はたらくラボ編集長/精神保健福祉士/公認心理師
1982年島根県生まれ。21歳の時に双極性障害を発症。20代で転職3回休職4回を経て、リヴァの社会復帰サービスを利用。のち、2012年に同社入社(現職での休職0回)。 一児の父。

プロフィール 大志万
双極はたらくラボの学術研究事務局
1983年東京都生まれ。23歳の時に双極性障害を発症。リヴァの社会復帰サービスを利用したのち、起業などを経て2020年に同社入社。

プロフィール 山口
双極はたらくラボのWebメディア責任者
1999年東京都生まれ。2022年に新卒社員としてリヴァへ入社。
生活リズムを保つために重要だと思うこと


睡眠の工夫から少し話がそれますが、個人的に生活リズムを保つためには、睡眠を一定にすることが一番重要だと思っているんです。
お二人はどう思いますか?

僕は睡眠さえ整っておけば他のことは何とかなると思っているんで、薬の力を借りてでも睡眠をとっています。
それくらい、睡眠を一定にすることは大事だと思います。

睡眠もそうなんですけど、ひとり暮らしの時に何が起こったかっていうと、外的にリズムを作るものが仕事だけだったんですね。
例えば食事をとるにしても、自分が食べたい時に食べれるじゃないですか。
でも家庭があると、特に子どもを基準に考えると、リズムをずらさないほうがいいんですね。


19時にはご飯食べさせる、20時には風呂入らせる、21時には寝かせる、朝7時か7時半には起こす、そして送り出すというルーティンがあるわけです。
大人同士の場合だと時間の強制力がマストじゃないから、夫婦で暮らしている生活と、うちのように子どもがいて、子どもが基準になっている時だと、強制力がより違って。
今は強制力がすごく強いから動けるし、リズムがより整いやすい環境にあると思います。

大志万さんはご夫婦二人で暮らされていますが、強制力に関してどうですか。

松浦さんのおっしゃる通り、家族の環境によって強制力が働くことはありますよね。
うちの場合、子どもがいないこともあり土日は遅くまで寝ているときもあります。僕自身は早朝覚醒で目は覚めてしてしまいますが、布団からは出なかったりとか。


家族ではないですが、テレビ局で働いていた時代の生活には戻れないと思う一番の理由は睡眠ですね。
定期的に夜勤もあったし、台風が来そうな日は夜中、会社で待機みたいなこともあったし。
あと車で3時間かかる遠くの町の夜に行われるイベントを取材した場合、帰宅したらもう深夜1時とかはザラにあったんで、その生活は今だったらできないなって思います。
日ごろから生活リズムを保つには?

「生活リズムを保つためには睡眠が重要だ!」と思うようになってから、就寝時間を一定にしようと頑張っていたんです。
でも先週の金曜日から4日間、毎日夜に予定を入れたことで就寝時間が崩れてしまって、日中も目が重くて…。
お二人は生活リズムを崩さないために、続けて夜に予定を入れないなどの調整ってしていますか?

します。

しますね。
私は家族とGoogleカレンダーを同期してるから、月単位で家族みんなの予定を出しています。


基本、仕事以外の予定を週1しか入れたくないので、事前に今週何か予定があるって分かったら、続けて予定は入れないですね。
そもそも友達いないからそんな予定がはいんないんだけど(笑)。

まったくおなじです(笑)。

あと、自分の中で土日のどちらかは空いてる状態じゃないと気持ち的に息が詰まるんで、余白を作るように予定調整はしています。結果、睡眠にも連動するし。
それこそ日中で予定がとれるのであれば日中にしますよ。日中に会ってさらっと終わらせるのが一番楽なので。

僕はよく野球を観に行くんですけど、日曜をあけられるように金曜ナイターか土曜デーゲームしか行かないですね。

似たようなことでいうと、ライブとかに行くときの前後はすごく調整します。


3時間くらい自分の好きな人がずっと好きな曲を歌ってもらえる状況は、刺激の塊でしかないから。準備を整えて、刺激を最小限にして。
土日にライブがあったら絶対に土曜日を選びますし、そういう調整はやりますね。

ライブ終わりの高まりってコントロールできるものなんですか。

コントロールはできないかもしれないけど、気持ちが高まった勢いで更にカラオケ行くとかは避けられるじゃないですか。行きたいけど、行くとまずいから。
むしろカラオケ行ったとしてもリスペクトしすぎて歌えないぐらいだから、「帰ります」って言って帰る(笑)。

そういう意味だと、二次会というものに久しく行ってない気がします。


二次会やイベントに行きたい気持ちが勝った時ってどうするんですか。そんなに勝たないですか?

理性で考えて、この機会を逃したら当分機会がないなって思った時だけは行きますね。
例えば、海外に移住を決めた友達と最後にあう会だったらそれは最後までつきあうけど、定期的な会合で今盛り上がったから二次会に行こう…というものだったらいいかないと思います。

私の場合はもう二次会に行かない人だっていう認知をしてもらってます。
会社の代表にはそういうキャラだと思われてるから、二次会があっても「松浦さんは行かないよね」って。
二次会の移動の時にスーって人知れずいなくなるっていう。まぁ、それが許される関係性の中でだとは思いますけど。
非日常が続いたときの生活リズムを保ち方


環境を変えると眠りづらくなったりするかもお聞したいです。
私は場所を変えると全く眠れなくなるんですよ。家じゃなくて、何かのイベントでホテルとかに泊まったときとか。

完全にダメですね。

旅行でホテルに泊まって…みたいな非日常が続くだけで刺激になるわけですよね。
この前行った仙台出張では、多分4時間くらいしか寝てなかった。

そうなんですね…。

朝早く起きてホテルの大浴場でお風呂入ったあと、YouTubeを1本撮ってから講演に行きましたよ。


すごいっすね。

十分に睡眠をとれなかったとき「しょうがない」って諦められるんですか。

まあ仙台に行っている状況がもう上がる状況だから。
ただ帰りの新幹線で寝ようかなと決めたり、仙台での予定の翌日は休みにしたりしました。
休む想定もしていたから、仙台でしか撮れない映像は取っておこうって判断していましたね。

長距離の移動とかも伴う場合は、移動中に寝ないとか、昼寝をしないようにするとか、なるべく身体を動かす機会をつくって夜寝られるように気を使っている気がします。


お二人とも刺激になる出来事が起こった後の状況を先に想定して、予定を組んだり、予定を入れないようにしたりしているんですね。

そうしますね。

もうセットになっちゃってる感じはありますよね。
何かのイベントがあって、日常があったとき、すぐに日常に戻れるとは思ってないんでね。
絶対に乱れるから、イベントと静養をセットでやっと日常に戻れるっていう。

めちゃくちゃありますね。

なるほど。私はその感覚がなかったかも…。

高江洲先生の動画でも出てくるんですけど、双極性障害の人は同調因子に対して、合わせる力が弱いって。
高江洲先生の動画はこちら:
「双極性障害と睡眠」の研究者(精神科医)にいろいろ聞いてみた

だから環境が変わるだけですごい変化しちゃうんですね。
変化を戻していくためには、それなりに日常に戻すバッファがないと、乱れたまま日常が続いちゃうから。
そこも折り込み済みで、スケジュールを組んでいくっていうのが良いんだろうなと思います。
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