【漫画】うつ状態の対処法『朝の予定をルーティン化』/漫画版・躁うつの波と付き合いながら働く方法

公開日: 2026.4.15
最終更新日: 2026.4.21

解説コラム

うつ初期の「おっくう感」とネガティブな連鎖

朝、目覚めてすぐに「何を食べようかな」ではなく「会社を休みたい」と考えてしまうことはありませんか。
漫画にもあるように、これは双極症におけるうつ初期の症状「おっくう感」です。
躁状態や通常モードでは普通にできていることが急にできなくなるため、「こんなことで休むなんて…自分には価値がない」と極端な自己否定へと発展し、ネガティブな連鎖を引き起こしてしまいます。

立ち止まらずに「動く」ためのルーティン化

このネガティブな連鎖を防ぐための対処法が、今回の漫画で紹介している「朝の予定のルーティン化」です。
「休みたい」という気持ちで立ち止まってしまうと、会社に行かない理由ばかりを考えてしまうため、まずは「動く」ことが大切です。
起きてから外に出るまでのルーティーンをあらかじめ決めておき、朝の予定を埋めるようにします。

朝ルーティーンの具体例

漫画で紹介されている松浦さんの朝のルーティーンは、以下のような流れです。

●A.M. 7:00 起床
●A.M. 7:02 スマートウォッチの記録をスマホと同期する。
●A.M. 7:05 寝起きの気分を数値化して記録する。カーテンを開ける。冷たいお茶を一杯飲む。顔を洗う。パンを焼く。
●A.M. 7:40 外出

このように決めた行動を淡々とこなすことが、気分に作用してくれます。
この一連の行動によって、「職場に向かう」という目標が達成されるのです。

「行動」によってネガティブな感情が緩和する(行動活性化)

「会社へ行くのがおっくうだ」という感情を、頭で考えてどうにかしようとするのではなく、「ルーティン行動」で小さな達成感や小さな喜びを感じることによって、ネガティブな感情が徐々に緩和してきます。これがうつ初期の有効な対処となります。
これは、認知行動療法(※)のひとつである「行動活性化」を参考にしたものです。

認知行動療法…出来事に対する「認知(受け止め方)」と「行動」の両面に働きかけることで、気分の改善や問題解決を図る心理療法のこと。
人間の行動の8割は無意識に行われていると言われていますが、「どのような行動をすれば気持ちが軽くなったり、楽しくなったりするのか」を整理し、そうした行動を意図的に増やすことで気分の改善を狙うのが「行動活性化」のアプローチです。

日々の行動、特に眠気のある朝は無意識のまま動いてしまいがちですが、行動をルーティン化して意図的にこなしていくことで、小さな達成感や小さな喜びが積み重なり、「会社へ行くことへの億劫感」が徐々に減退し、うつ初期の対処として機能しやすくなります。
どうしても体が動かない場合は思い切って半休を活用するなどの方法もありますが、まずは無理のない範囲で、朝の行動をパターン化することから始めてみてはいかがでしょうか。


※この方法はあくまで「うつ気味に傾いてきた」と察知できた段階での対処法であり、うつ状態が重い時にはおすすめできません。

原案:松浦秀俊・著『ちょっとのコツでうまくいく!躁うつの波と付き合いながら働く方法
作画:のんた丸孝
監修:二宮ひとみ(臨床心理士・公認心理師)

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