自分を俯瞰して観察 57歳女性・双極性障害Ⅱ型 看護師(パート勤務)

自分を俯瞰して観察 57歳女性・双極性障害Ⅱ型 看護師(パート勤務)

公開日:2022.3.7
最終更新日: 2024.3.29

双極性障害と付き合いながら働く方々の仕事や困りごと、働く工夫をコンパクトにまとめてお届けする「はたらく工夫 #ショート 」。今回はデイサービスで看護師として勤務されている、せいさんです。

プロフィール せい

・57歳女性
・当初はうつ病と診断され、後に双極性障害に診断変更
・看護師として社会人を開始。別の仕事についた時期を20年挟んだのち、再び看護師資格を活かした仕事に就いている

仕事をしてる時の躁転サインと対処(音声)

お仕事の内容を教えてください

せいさん
せいさん

高齢者の方向けのデイサービスで看護師をしています。パート勤務で週3、4日の8時半から17時半。夜勤はありません。

看護師としての主な業務は利用者さんが通所した際の検温や昼食時の内服のお手伝い。あとは体調が急変した方がいれば対応したり。

ただ、それ以外にも介護士の方がやる業務全般も対応しますね。

以前はどんな仕事をされていたんですか?

せいさん
せいさん

今は看護師として働いているんですが、実は20年ほど違う仕事をしていました。

病棟勤務の看護師として社会人をスタートしたんですが、31歳の時にある病気(双極性障害ではない)が発覚して。亡くなる可能がある病気で長生きできないかもと考えた時、「看護師しか知らないで一生終わるのは嫌だ」と思い立って違う道に進みました。

知り合いの紹介で入社したベンチャー企業では深夜まで働いてうつっぽくなり、転職して資格試験の予備校では上司と大ゲンカをして退職し…。その後も数社転職を繰り返しますが、今思えば仕事を変えるエピソードは軽躁やうつの症状によるものだと思い当たる事が多々あります。

そこから看護師の道に戻られた理由は?

せいさん
せいさん

予備校時代にケアマネジャー資格の試験問題を入手するため試験を受ける必要が出て、私が受験することになったんです。そうしたら合格してしまって(笑)

無事資格を取得したのでケアマネジャーとして働いたんですが、15年目にうつを発症し休職(後に双極性障害と診断変更)。休んでいる時に資格の更新手続きをしなかったため失効し、残っている資格は看護師しかありませんでした。

当時55歳を過ぎていて、直近の会社からは退職金ももらっていたので「定年退職をして、これからは再雇用」と考えるようにしたのです。資格を活用して短時間で働こうと考え、パートで看護師をする道を選んでいます。

今の仕事の困りごとは?

せいさん
せいさん

シフト制なので働くペースが一定ではないことです。1日おきの勤務や3連勤があったりするので、シフトの組み方では勤務が続く時があり、きつく感じることもあります。

あとは、パート勤務なので以前に比べて収入が減ったことですね。昨年から障害年金をいただけることになったのはとても助かっています。

工夫していることは?

せいさん
せいさん

①勤務日でも体調に合わせて休みを交渉する
私は今まで、勤務日を自分の都合で休むという選択肢はありませんでした。

他の方が休んだ関係で私が急遽、5連勤をした時に体調を崩してしまって。「私が無理をしてでもやるべき」と考えていたんですが上司からは「せいさんが辞められるのが一番困る。シフトでも相談してくれていいから」と。

それからは、体調に応じて時に休むという選択肢を手に入れました。

②仕事中の軽躁サインに気づく
前職までは業務外での軽躁サインには気づいていましたが、現職では軽躁症状は出ていないと思っていました。

今の職場の人に「張り切り過ぎ」と言われてから、自分を俯瞰して観察するようにしました。すると、躁状態になると仕事中の独り言が増えている自分に気づけて。

対処としては「落ち着け」と3回言うようにしてます。

イラスト:宮前さん(Twitter @miyamaesan036

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