【漫画】妻から見た双極ライフ – 松浦さんの双極ライフ #09

※2020年4月16日に運営元メディアで公開された記事を再編集しています。

解説コラム

私は夫に双極性障害があることを知ったうえで付き合い始め、結婚を決める際にもあまり深く考えていませんでした。「なんとかなるだろう」と思っていたのですが、早々に厳しい現実に直面することに。

うつ寄りの時は一日中布団から出てこないし、話しかけても返ってくるのはほんの一言二言。夫が負担に思わないよう、私もそっと家事をしたり、子どもと過ごしたりしました。

一方、躁寄りの時は口調が攻撃的になり、ネットで注文した商品が山のように届きます。おしゃべりが止まらなくなると、できる限り付き合うようにしました。

うつと軽躁で驚くほど様子が異なることに圧倒され、気付けば私まで夫のアップダウンに巻き込まれていました。そして、自分の対応が適切なのか自信が持てないまま、不安な毎日を過ごしていたのです。

慣れない子育ても重なり、疲れがピークに達していたある日のこと。

ショッピングモールで買い物をしていた時、うちの子が突然泣き出しました。抱っこをしても、おもちゃで気をそらそうとしても、泣き止む気配はありません。私はイライラが募ってどうしようもなくなり、急いで帰宅。そして玄関に入るやいなや、置いてあった陶器の入れ物をめがけて、力いっぱい鍵を叩きつけてしまったのです。

我にかえった私は「このままでは子どもにつらくあたってしまう」「自分に余裕がなければ子どをあやすこともできない」と気付くとともに、「まずは自分の機嫌をとらなければ!」と思ったのでした。

そしてもう一つ、「これは夫との関係にも言えることだ」ということにも気づきました。夫の体調の様子をうかがい、良かれと思ってしていた行動が、知らず知らずのうちに自分自身を振り回し、首を絞めていたんだなと。「夫を支えたいと思うなら、まずは自分をケアする必要がある」、これは大きな発見でした。

*  *  *

夫は変わらず、アップしたりダウンしたりの日々を送っています。でも家族として毎日をともに過ごしていると、新しい発見もあります。

昨年は、夫婦のメンタル不調が重なる時期がありました。夫はうつ期にあり、私は仕事の疲れが蓄積して、数年ぶりにうつ症状の兆候が表れていたのです。

夫婦になって何年かしてからは夫がうつ気味でも、自分の気持ちが大きく揺らぐことはなかったのですが、この時ばかりは「どうしよう、しんどいな」「この先大丈夫かな」と不安がよぎりました。

そこで私は、うつの時に行っていた対処法を思い返しました。過去の経験から「何もしなければ体調が悪化していく」と理解していたので、すぐに頼れる人に相談して、復調することができたのです。

この時はなんとか乗り切れましたが、長い人生、私はこの先もさまざまな壁にぶつかるでしょう。アップダウンにまつわるエピソードに事欠かない夫と一緒に過ごし、なかなか貴重な経験をさせてもらっています。とはいえ、まだまだ経験値が足りず、苦しい思いも多々あるわけですが。

だからこそ「まずは自分を大事にする」「自分の人生を生きる」という気持ちを、これからも心に持ち続けていきたいと思います。

「妻から見た双極ライフ」に関しては、Reme(リミー)でより詳細にまとめさせて頂いています。良ければそちらもご参考ください。

原案:松浦秀俊の妻
作画:のんた丸孝

双極性障害で働くヒントを

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