双極性障害と付き合いながら働く方々の仕事や困りごと、働く工夫をコンパクトにまとめてお届けする「はたらく工夫 #ショート 」。
今回は日本語学校の教員をされている、ふくさんです。
プロフィール ふく
・30歳
・中国出身
・日本語学校の外国人教員として勤務4年目
・病気は概ねオープンで正社員
日本語学校の外国人教員(専任)をしています。
在宅勤務で、外国人留学生に日本語を教える教員業務もやりながら、営業・マーケティングなど複数の業務を担っています。
中国の師範系大学※を卒業後、日本の大学院に進学し、新卒で今の会社(日本語学校)に入社しました。
今は在宅勤務で複数の業務を担っていますが、もともとは出社して教員業務だけをやっていました。
ただ、出社すると学生・同僚との接触が多く、自分の時間とのバランスをとるのが難しくて。それがストレスになっていました。
教員業務だけの時は、勤務時間内に授業と事務的な仕事をして、勤務時間外に授業準備するという働き方だったんです。自分の時間が無くなって、徐々にバランスが崩れていきました。
そんな働き方と、トリガーとなる出来事が重なって、入社2・3年目でうつ状態に。この時は3か月間休職をして職場復帰しましたが、結局うまくいかなかったです。再休職するかもしれない状態になった時に、学校側から面談があり「この状態を繰り返すなら、辞めてもらうしかない」と言われました。
転職も考えましたが、学校側から在宅勤務の提案をいただき、働き方を変えることにしました。在宅勤務に切り替えてからは、安定して働けています。
※師範系大学:教員を養成する学校のこと
普通の会社員と変わらないぐらいだと思うので、生活はできます。
就労ビザにどんな影響があるか分からないこともあって、障害者手帳は未取得。障害年金ももらっていないです。
理解のある人と理解できていない人の差が激しいです。
職場では「精神疾患で休んで、そのあと来なくなった人」としか情報が伝わっていなくて、具体的な症状をオープンに話す機会がなかったんです。
理解のある人は、話を聞いてフラットにいつも通り接してくれますが、理解できていない人は、自ら話を聞くことはせず、接し方がぎこちないことがあります。
配慮してくれてありがたいのですが…違和感があります。
①実力の60%キープで働く
60%の力をだせれば仕事が回るかなという感じです。今の仕事はタスクベースなので、タスクが終わればよくて。
人よりは少し仕事が速いと言われるので、調子がいいときは速さを活かし、調子がよくないときは余力を残すようにしています。
40%は仕事以外のところで使ったり、寝て温存ですね。
②躁のきっかけになりそうな仕事をなるべく避ける
人と接するとハイになりやすいので、対面をなるべく減らしてオンライン授業にしています。授業も最大10名の少人数授業をメインで担当しています。
週一出社がルールですが、体調的に出社が難しい場合は、職場と相談して在宅に切り替えています。
ダウンしている状態でも、どうしても出社が必要で授業をやるしかない時もありますが…。
③職場と連携をとる
職場の上司たちは診断書を見ているので、病名を知っています。直属の上司には、「躁うつはこんな感じです」と説明するための絵を自分で書いて、プレゼンしました。
なので体調がよくないときは、「ダウンしそうです」と伝えると理解してもらえます。
休む理由だけでなく、休んでいる時の仕事をどうするか代案も一緒に伝えるようにしています。
④定期通院する
基本的に毎週通院しています。フルフレックスなので行きたいときに行ける環境なのですが、17:30の定時を過ぎたら、仕事を早めに切り上げて通院することが多いです。
休職しているときは、毎日行っていました。
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双極はたらくラボWebメディア責任者
1999年東京都生まれ。2022年に新卒社員としてリヴァへ入社。現在は、主に双極症の方を対象とした就労移行支援施設「双極はたらくチャレンジ東京」で、プログラム提供にも携わる。