
一般枠で働ける?双極性障害当事者の働く工夫【記事・動画まとめ】
双極性障害を抱えながら一般枠で働く場合、さまざまな困難や課題を伴うこともあります。しかし、適切なサポートや働き方の工夫により、安定して働くことが可能です。
本記事では、オープン就労・クローズ就労・セミオープン就労と異なる働き方の視点から、双極性障害と付き合いながら働く当事者の実例を取り上げ、一般枠で働く工夫をご紹介します。
目次
【一般枠×オープン就労】理解者を増やして働く
企業に対して自分の障害を開示して働く「オープン就労」。
障害者雇用を選択される方も多いと思いますが、一般枠・オープンで働いている方もいらっしゃいます。
「一般枠・オープンで働けるのか」という疑問をお持ちの方に、実際に働いている方の工夫を紹介します。
おふとんだいすきさん(双極性障害Ⅱ型/ADHD)

発達障害児の福祉施設で指導員(正社員)として勤務されている、おふとんだいすきさん。
「理解者を増やす」ために双極性障害のことをオープンに。
オープンで働くことにより職場の理解を得やすい一方で、「明らかにハイテンション」と上司から指摘される時もあるそうです。
はたらく工夫ピックアップ
- 働く工夫ピックアップ調子が良くても通院を欠かず、薬を飲み忘れない
- 体調の悪い時には正直に伝え、遅刻させてもらう
- 働ける時は楽しくても無理なくセーブする心を忘れない
岩淵さん(双極性障害Ⅰ型)

ゲーム業界で監修・制作管理等の企画職として働かれている、岩淵さん。
双極性障害であることをオープンにして、現在の会社に応募しました。
過去には20社以上転職をされていますが、リワークの利用を経て現在の会社では1年間安定して働かれています。
はたらく工夫ピックアップ
- しんどいときに、上司にアラートをきちんと上げる
- 働く上で何を大事にしたいか優先順位をつける
- 定時出社・定時退勤
【一般枠×クローズ就労】働き方の調整も就労継続のコツ
企業に対して自分の障害を開示せずに働く「クローズ就労」。
就職先を探しやすいメリットがありますが、周囲の協力を得にくい分クローズ就労で働き続けることは難しさもあります。
そんななか、ダブルワークをしながらクローズ就労で働く方の工夫をご紹介します。
ふゆさん(双極性障害Ⅱ型)

保育園とクリニックで看護師として働いているふゆさん。
週5日勤務では1年間続かないことが多かった経験から、ダブルワークを開始。
まったく別の業務を覚える大変さや社会保険に入れない場合もありますが、職場を分散させてから働き続けることができているそうです。
はたらく工夫ピックアップ
- 十分な睡眠時間を確保するために、寝る時間を決めて早く寝る
- 薬をしっかりと飲む
- 休むために、何も予定がない日を作る
【一般枠×セミオープン就労】特別な働き方をするわけではない
双極性障害を抱えながらも働く方には、疾病を職場に開示するかしないかで悩む方もいらっしゃると思います。
しかし、開示方法は「オープン」「クローズ」の2択ではありません。
上司や人事など一部の人にだけ障害を開示して働く「セミオープン就労」を選択された方を紹介します。
さんごさん(双極性障害)

外資系メーカーでプロジェクト管理と業務支援を担当されている、さんごさん。
入社11年目で室長に昇進するも、業務過多のため体調を崩して半年で休職。
疾病の開示は上司のみ。上司と話したところ「時短勤務など特別な働き方をするわけではないので、病気のことを他の人たちに言う必要はない」という話になったのでセミオープンという形になりました。
はたらく工夫ピックアップ
- 自分から”ここまで仕事をしたら帰ります”という、線を引く
- 優先度の低い仕事は「こだわりでやる」ことをなるべくやめる
- 移動による疲労と満員電車のストレスを避けるため、会社の近くに引っ越し
金太郎さん(双極性障害/ADHD)

IT系企業の法務セクションに所属し、主に輸出管理の業務を担当されている、金太郎さん。
新卒でシステムエンジニアとして現在の会社に入社してから、一度も転職せず勤続15年。
双極性障害を抱えながら休職せずに働き続けるために、「まずは、病院で正しい治療を受けることが大前提」とお話しされています。
はたらく工夫ピックアップ
- 社会人としての常識的な振る舞いを身に付ける
- 毎日7、8時間は寝て、十分な睡眠をとる
- 受身的に仕事を行うのではなく、自らアクションを起こす
シラユキさん(双極性障害Ⅱ型)

コンテンツ制作会社に一般枠の正社員として在宅勤務されている、シラユキさん。
内定後、具体的な診断名は言わず「精神疾患で心療内科に通院中」ということだけをオープンにして入社。
上司や同僚にも通院していることは伝えているものの、病名は伝えていないそうです。
はたらく工夫ピックアップ
- 軽躁時はなるべく電話をしない
- 自分が1日にこなせる仕事量を、あえて少なく見積もる
- 良い意味で「いい加減」になる
「オープン」「クローズ」以外の選択肢もある
以上、双極性障害と付き合いながら一般枠で働く当事者の記事・動画をまとめました。
一般的には、「オープン」「クローズ」が知られていますが、一部の方に開示する「セミオープン」やシラユキさんのように「心療内科に通院中」とだけ開示して働く方もいらっしゃいます。
様々な働き方・働く工夫を知ることで、「オープン」「クローズ」に限定せず自分に合った働き方を見つけることが大切です。
双極性障害の国内研究の第一人者である順天堂大学医学部、加藤忠史教授に「双極性障害のオープン・クローズと働き方」というテーマでインタビューを実施。
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双極はたらくラボWebメディア責任者
1999年東京都生まれ。2022年に新卒社員としてリヴァへ入社。